看護師×中国語の希少性と可能性
・中国語が少しできるので病院で通訳を
頼まれて専門用語に困ったことがある…
・大学で中国語を専攻したけれど
今は使っていない…
・趣味で中国語を勉強しているけれど
使うチャンスがなかなか無い…
実は、医療現場において中国語が話せる人材の価値はとても高いのです!
なぜなら、英語を話せるドクターや看護師は院内に意外といるですが、中国語となるとその数は極端に少ないのが現状だからです。
2024年10月18日時点で日本に在留する中国人は約84万4,000人。これは、国籍別の在留者数で最も多い人数です。日本の医療機関で中国語が話せる人材が求められるのはこのためです。
中国語を学んだことのある看護師の皆さん
\語学を活かして働くチャンスです!/

キノコ
初めまして!
中国語が得意な看護師キノコです。
語学力のあるプラスαの人材として、自分らしく働きたいと考える方も多いと思います。
語学力は、病院の枠を超えて自分が何処にいても役立つ能力です。
この記事では、私の海外経験も交えながら看護師×中国語の可能性や、病院中国語の勉強方法について紹介します。
中国語×看護師は
専門性と希少性と併せ持つすごい人材!
なんと言っても母国語を話せる看護師がいることは、患者さんにとって大きな安心材料です。
患者さんが母国語で自分の症状や不安を伝えられることで、スムーズなコミュニケーションが可能となり、診察や治療が効率よく進みます。
看護の質も向上します。
医療現場では専門用語が多いため、中国語と医療の知識が両方あることはとてつもないベネフィットです。転職の際の自分の強みとしてアピールすることができます。
準備は必要ですが中国・台湾・シンガポールなどで語学を活かして働くこともできます。
しさらに看護師の枠を超えて、医療通訳などとして働くこともできます。
看護師経験のある通訳者はとても貴重で
医療の知識があるため頼られる存在になるでしょう。
医療中国語はどんなところで使えるの?
地域や病院の規模によって中国人患者さんの来院頻度は異なります。
ただ、日本に在留する中国人が国籍別にみて最多なことを考えると、どの医療機関においても中国語は有用な能力と言えます。
また、日本国内の医療機関には外国人患者受け入れ認証制度というものがあります。
これは医療機関に対し、多言語による診療案内や、異文化・宗教に配慮した対応などの外国人患者の受入れに資する体制を、第三者的に評価したものです。
この外国人患者受け入れ認証制度に記載されている病院では特に、中国語力は日常的に求められる能力になるでしょう。
認証医療機関について詳しく知りたい方はこちらhttps://jmip.jme.or.jp/search.php
語学力を活かして働く~看護師キノコの場合~
私の勤める地方の総合病院にも、外国人の患者さんもは多くいらっしゃいます。
英語、スペイン語、韓国語、中国語のできるスタッフがそれぞれ在籍しており、ときどき日本語が話せない患者さんの対応時に召喚されます。
私は院内で唯一中国語学習経験があるものとしてそのリストに名前が載せられているのですが
以前の私の中国語は、日常会話レベルでしたので病院で使う専門用語についてはGoogle先生に頼るという情けない状態でした。
が、しかし!唯一の中国語要員である私が勉強しない訳にはいきません!
異国で言葉が通じずに苦労した経験はたくさんあるので、その気持ちは痛いほどわかります。
日本語の話せない患者さんが安心して医療を受けられるように、医療者が安全に適切な医療を提供できるように、その橋渡しがしたい!
そこで医療中国語の勉強を始めました。
私の勤める病院は特別外国人の来院人数が多いわけではありませんが、時々通訳のため外来や他病棟に呼ばれます。
母国語が全く通じない環境にいる患者さんに中国語で話しかけた時、患者さんはとても安心した表情を浮かべます。
自分の語学力が役立ってよかったなぁと思う瞬間です。
今も医療中国語の勉強を続けており、中国語の患者対応で少しは頼れる存在になっていると思います。
語学力を活かして自分らしく働こう
この記事を読んでくださっている皆さんは
中国語を勉強したことがあってもこれまで活かす機会がなかったと思います。
そこで
看護師×中国語でどんな働き方の可能性があるか紹介していきます!
楽しんで読んでみてくださいね!
今の職場で中国語力を活かして働く
今の職場で語学力を活かして働くなら
自分の中国語力を上司に話しておくことをお勧めします。
私のように地方の病院に勤めていても中国人の患者さんはおられるので、外国語対応スタッフリストに名前を載せてもらうといいでしょう。
中国語の水準は高くなくても心配いりません。
少しでも中国語が通じるスタッフがいてくれることが、患者さんの安心につながります。
私も聞き取れなかったり、理解できないことがありますが、その時はあいまいにせずわからないと言っていいのです。
看護師に役立つ中国語フレーズを紹介しています。病院で使う表現を効率よく学べます!中国語のブラッシュアップに役立ててください。
△看護師のための中国語フレーズはこちら△
中国語を使う頻度の高い病院やクリニックへの転職
中国語対応が必要な病院・国際医療センター・観光地周辺のクリニック・外国人向け健診センターなどに転職すれば、語学力を活かして働くことができ
さらに収入アップも期待できます!
求人サイトでは、「中国語必須」「語学手当あり」といった条件をキーワードに検索するとよいでしょう。
看護師専用の転職エージェントでは、非公開の求人情報もたくさんありますので
まずは無料登録して自分の希望の条件に合う職場があるか探してみましょう!
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求人数が多く、使用者満足度が高い転職エージェントです!
収入アップなど希望する条件を具体的に
はっきりと伝えることが大切です。
担当者に自分の希望をしっかり伝えられるよう、希望や条件を書き出して整理してみるのがお勧めです。
書き出すことで気持ちを言語化でき
自分の希望がはっきりわかることもあります。
医療ツーリズム会社や医療通訳などの新たなキャリアへ
医療ツーリズム産業で働く
海外在住の人が日本で医療サービスを受けるために必要なサポートを提供する事業者のことです。具体的には、医療機関の予約、医療通訳の手配、医療滞在ビザの取得サポート、そして海外からの来日や帰国後のサポートなどをワンストップで行う会社です。
医療ツーリズム利用者数は年間で2万人から3万人程度と推計されています。
利用者の約半数は中国からの患者さんというデータがあります。
中国語と看護の知識の両方を求めれるため、中国人向け医療ツーリズム産業への転職ではかなり優位になるでしょう。
医療通訳として働く
中国語を活かして医療通訳などの道へ進むこともできます。
看護師の場合、医療の知識はすでにありますので、資格獲得までの距離が近いと言えます。
医療通訳の資格はいくつかありますが、中国語の医療通訳資格は下記の2つです。
日本医療通訳協会が主催:
医療通訳技能検定試験
→詳細はこちら
中国語の医療通訳資格には1級と2級があり、1級はHSK6級以上2級ではHSK5級以上が必要となります。
医療教育財団が主催:
医療通訳基礎技能認定試験
→詳細はこちら
基礎と専門の2つのレベルがあり、
それぞれ中国語力はHSK 筆記 4級 口頭中級 程度、HSK 筆記 5級 口頭高級 以上が必要です。
それぞれ一次試験と二次試験があります。
クルーズ船のメディカルスタッフとして働く
クルーズ船には医療チーム(医師・看護師)が常駐しています。
乗客に中国語話者が多い場合、中国語対応できる看護師は重宝されます。

キノコ
採用枠が少ないので希少ですが
私も憧れるお仕事です!
将来的に海外(中国・台湾・シンガポールなど)で働く!
…考えるだけでワクワクしますね!
結論から言うと
海外で日本の看護師資格だけで看護師としてバリバリ働くのはハードルが高いのが現実です。
中国:中国の国家試験に合格して国家資格を取得する必要がある。
台湾:原則、台湾の看護師国家試験合格が必要。ただし日本の看護師資格保持者向けの特例申請制度あり。ただし中国語能力(TOCFLなど)を求められることも。
シンガポール:実務経験を重視されるが、登録申請+試験や面接があることも。シンガポール看護協会(SNB)への登録が必須。登録するには英語力(IELTSアカデミックモジュール6.5以上)現地研修や適性チェックが必要。
しかし!
日本人向けの医療サポートサービスの会社、クリニック、病院、老人ホームでは日本の看護師資格だけで雇われるケースもあります!
現地で中国語と看護師経験を活かして働く方法は以下の通りです。
日本人向けクリニック・病院で働く
→ 日本人駐在員やその家族を対象にしたクリニック(例:日系クリニック、国際病院の日本人窓口)では、日本の看護師資格+医療知識があれば採用されることがあります。
この場合
中国の正式な看護師資格が不要なことも。
特に中国語+日本語+医療知識があると、病院や健診センターではかなり重宝されます!

キノコ
実は、私も上海の日本人向けのクリニックで働いていました!
業務内容は、検診の手伝いや診療の介助のような簡単な内容で
中国人看護師と一緒に働くことができ、とても貴重な経験でした!
日本人向け海外医療サポートサービスのスタッフとして働く
→駐在員の多い国や地域では、日本人向け海外医療サポートサービスがあり、現地で病気やけがをした時のサポートをしてくれます。
受診する病院を探してくれたり、通訳として病院に同行したり、保険で治療や通院費をカバーしたてくれたりする保険サービスです。
現地採用で働く場合、中国語と医療の知識が両方あることが採用時の強味になります。
つまり!
「中国で正規の看護師としてバリバリ働く」のはハードルが高いですが
日本人向け医療施設や医療関連職では、十分に中国語と看護師経験を活かせるということです!
中国語を活かすことで
看護師としてのキャリアや人生をさらに豊かにすることができるでしょう。
具体的な医療中国語の勉強方法
中国語は、英語と違い義務教育では触れることのない語学ですね。
中国語の勉強には、四声やピンインなどの基礎を覚えることが必要です。
ですから中国語を勉強したことのある方はチャンスです!なぜならその基礎があるからです。
語学は筋トレのように継続していくほど上達します。
しばらく中国語に触れていなかったという方でも、ピンインが読めれば大丈夫です!
ピンインを忘れっちゃった
ピンインを復習したい…
▽そんな方はこちら▽
話す相手は患者さんですので
日本語の対応でも専門用語を避けてわかりやすい言葉を選んで使いますね。
それと同じで中国語でもできるだけ簡単な言い回しで伝えられればOKなのです。
そこで簡単な言い回しで患者さんに伝わりやすいようシーン別に使えるフレーズ集をつくりました。
△看護師のための中国語フレーズはこちら△
病院での中国語対応ですぐに役立つ内容ですので活用してくださいね。
また、医療の現場で必要とされる中国語は日常会話に少し医療単語を覚えるだけでも十分に役立ちます。
医療現場で使う中国語単語をまとめました。
△看護師のための中国語単語はこちら△
久しぶりに中国語の勉強をされる方や、日々の業務で忙しく勉強時間の確保が難しい方も多いかと思いますので、ぜひ活用していただければと思います。

キノコ
私の場合中国語の基礎はあったので
病院で使われる医療単語を覚えるところから始めました。
次に想定されるシチュエーションで中国語フレーズをまとめ
声に出して練習しました。
自分に合った勉強法を見つけることが大切ですね。
オンラインで中国語を学ぶ
オンラインで学べる中国語の講座がたくさんあります。
特に医療関係者向けの中国語講座も提供されており、短期間で必要なスキルを身につけることができます。こうした講座を活用することで、効率的に学ぶことができます!
私もオンラインレッスンで中国語を学んでいた経験があります。気の合う先生に出会うことができれば、レッスン自体も楽しめモチベーション維持にも繋がりますよ。
発音を改善してもらえたり
自分のつまずきポイントも丁寧に教えてもらえるのでお勧めです!
仕事と語学勉強の両立について
とわいえ仕事をしながら中国語を勉強することはとても大変ですね。
集中力を求められる医療の仕事は、体力はもちろん気力も削られますので1日の終わりにはぐったりです。そのうえ夜勤もあるシフト勤務で身体はボロボロに。

キノコ
私の場合、時間を先取りして確保しています。
家の中を見渡せばやる事は山ほどありますが「朝の1時間は自分の時間」と決めています。それと通勤中の車で中国語の音声を聞いています。
皆さんはどうでしょうか??
自分の時間の使い方を見直すと、きっと隙間時間を見つけられるはず。
語学学習は時間がかかりますが、毎日少しずつ続けることで積みあがてきます。
自分に合った勉強法を見つけることと、勉強のための時間を確保することが大切です。
\一緒に頑張りましょう!/
モチベーションを維持する
モチベーションを維持するために大切なことは、目的を明確にすることです。
理想の自分をはっきりさせると言ってもいいでしょう。
「中国語がもっとうまくなりたい」とか
「収入をアップさせたい」とか
「将来海外で働きたい」とか、なんでも!
私は夫の仕事の都合で6年間上海に住んでおり、その時中国語を勉強しHSK6級を取得しました。
しかし当時は何のために中国語を勉強をするのかわかっていなかったので、試験に合格することが目的になってしまっていました。
そのため試験の後はほとんど勉強しなくなってしまいました。
でも今は
自分の勤める病院で「唯一中国語を話せる人材」としての使命があります。
これまで中国語を勉強する目的を持てていなかった私にやっと意味が与えられたのです。
皆さんはいかがでしょうか?
私のように置かれた環境で中国語を少し勉強したという方も多いのではないでしょうか?
そのおかげで中国語の基礎があるという方は、中国語×看護師という希少な人材になるチャンスなのです!
物やお金は奪われてしまうことがありますが
語学力は誰にも奪われることはありません。
頭の中にあるので持ち運ぶ必要もなくいつでも出し入れ可能です。
それって最強だと思うのです!

キノコ
どうですか?
「やる気スイッチ」
入ったでしょうか??
まとめ
医療と中国語の両方の知識があることはとてつもないベネフィットです。
まずはそのことに気付いてほしいと思います!
日本人は謙遜の文化が強く、中国語が少し話せるのにそれを活かしていない方も多いように思います。
たとえ流暢でなくても母国語を少しでも理解してくれる看護師がいてくれることがどんなに患者さんにとって心強いことか想像してみてください。
語学を学ぶことはとても時間がかかります。今までかけてきた時間の分たけあなたに身についたものがあります。
それは言語だけでなく、自分への自信や異国で医療を受ける患者さんの気持ちへの共感だったりします。
ただでさえ忙しい看護師の業務ですが
実は自分にしかできない役割があるとしたら自分を誇らしく思えちゃいます。
是非、自分の得意を活かして自分らしい働き方を目指しましょう!!

キノコ
頑張るあなたを応援しています!!
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